読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

きんこんぶろぐ

大学生の私が日々思うことを綴っていくブログ

日記:バグる脳

12/9 晴れのち曇り 

 最近、よく脳がバグる。

自分の名前が一瞬わからなくなったり、後から見れば簡単な英単語でも、スラリと発音することができなかったりする。こういった日常的な間違いの他にも、微妙な言葉のニュアンスを言い間違えたり、致命的なド忘れを多々起こすようになった。

ここまで自分の脳の出来が悪いと、日頃から見聞きしている物事ですら本当のことなのか不安になってくる。自分が事実として皆に語っていることの中にも、幻覚や幻聴も混じっているのではないかと勘ぐってしまう。自己不信もここまでくると一種の病気である。

 

 幻覚はそうそう起きないとは思うが、幻聴なら体験したことがある。しかも最近のことである。

夜11時頃、ポケモンをしている時に「少し音が大きいな」と思って音量を下げようとしたが、全くゲーム機の音量が下がらなかった。ふと音量ボタンを見たら、最初から音量は最小、というか無音状態で私はゲームをしていたことに気がついた。

私はゲーム機が無音であることを確かめてからボタンを適当に動かした。それと同時にピンッピンッというSEが聞こる。最初は自分の耳を疑っていたが、あれこれ操作しているうちに自身の頭を疑い始めた。そうしている間にも、軽やかなBGMがゲーム機から流れ出している(気がする)。私はすっかり混乱して、きっと疲れているんだろうと思い、ゲームをしまい、独り寝床に着いた。

その夜、安田大サーカスのクロちゃんにナイフでメッタ刺しにされて殺される夢を見た。やはり私は疲れていたのだ。

 

 大抵、幻覚や幻聴は寝る前に起こると言われている。

某教授の受け売りだが、寝る前というのは意識のレベルが急激に変化する時間なので、こういったことが起こりやすくなるらしい。金縛りも同じ理由から発生すると言われている。案外幽霊なども「幻覚」という一言で済まされるくらい単純な現象なのかもしれない。

 

 個人的には、たとえ幻覚・幻聴でもいいので彼女が欲しい。見れる、聞こえる、あわよくば幻でもいいので、触れることができればそれは幻覚を見ている人にとっては存在していると言っても良いのではないか? 

その代わり、周りから見たらただのあらぬ方向に優しい言葉をかけまくるイカれた人間になってしまう。気狂いとなる代償に彼女を得るか、なかなか悩み甲斐がある問題だ。

 

 そんなことを考えながら、私は帰路を急いでいた。冬の夕方は冷たく、長居するには辛いものがある。信号が青になったのを確認してから、自転車のペダルを勢いよく漕ぎだした。

その刹那である。何か嫌な違和感を感じた私はふと、視線を信号機に戻した。私の予感は的中した。ありえないことに、信号機は赤に爛々と光っていた。『目を疑う』とは、まさにこのことだろう。加速する思考。全てがスローモーションに見えた。漕ぎだした自転車は止まらない。視界の隅で何かが迫り来るのを捉えた。どのような自動車だろうか、もしくはバイクか。気が動転している。一体なぜ信号を見誤ったのだろうか。まさか幻覚か。この期に及んで? 

周囲から見れば、ほんの一瞬の思考の駆動。『考える』というささやかな抵抗すら許されず、私の身体は殺人的な鉄塊によって弾き飛ばされた。