きんこんぶろぐ

大学院生の私が日々思うことを綴っていくブログ

日記:加速するクソ動画

2/2 曇り 

 汚い動画を作り始めた。数日間ホモのイキ声を聞きっぱなしなので頭がおかしくなりそうだ。いや、こんな動画を作成しようと思い立った時点で十分にネジが外れているのか。

それにしても、動画制作とは結構悪用し放題の技術ではないか。まったく、タチの悪い趣味を新たに手にしたものだ。映像を作れるようになるというのは結構なメリットだと思う。友人達の結婚式のムービーを製作するときにこの技術をフル活用しよう。クッソ汚い結婚式になりそうだ。晴れ舞台こわれる。

 

 「ちょっと技術の進歩が早すぎるのではないか」と思うことが多々ある。最近驚きだったのは、LINEのサービスが開始したのがたった6年前だったという事実だ。今ではLINEを使っていない人は間違いなく相対的に不便する社会になっている。一つのサービスがたった6年でうん億人に普及するような現象が人類史上起こったことがあっただろうか。

さらに、かのSnowが日本で登場したのはたった一年半前である。今では日常的に、うさ耳だのなんやらを付けた自画像を皆がSNSに投稿していたりする。肖像権を自分から危うくしていくスタイル。もっと言えば、SNSが登場したのは10年以内のことである! 

 サービスの普及スピードも凄いが、人間のサービスに対する適応力もなかなか凄いものだ。

 

 素人がたった四日間パソコンに向き合うだけで、ある程度はオリジナルの動画を作ることができるようになったのも、ここ数年のことである。あらゆるソフトが初心者用に改良され、アップデートの度に利用者が増えていく。それがネット社会の凄さであり恐ろしさでもある。

技術力が均等に一般人に行き渡る分、発想がより重視される社会に変わってきていることは間違いない。私が10時間かけてウンウン唸りながら動画作成したとしても、インパクトに欠ければ動画は伸びないのだ。短い再生時間で多くの再生回数を獲得する。発想勝負の動画が、ランキングを見ていると増えているように感じる。一発屋量産の波はテレビだけでなくネットにも押し寄せているのだ。

テレビという巨大なメディア怪獣が一発屋芸人・オカマタレント・美形の俳優を食い散らかしていると同じように、ネット民という妖怪もホモビデオ男優・演技の下手なネット声優・統合失調症の患者などを貪っている。まだ食べられる食品が大量に廃棄されるのと同じように、多くのネタが吟味されることなく大量消費され、忘れられていく。

 

 ネタの大量消費の先には何が起こるのか。現実世界に照らし合わせるなら、リサイクル志向の高まりだ。その前兆は既に現れている。

少し昔にヒットしたコンテンツ(涼宮ハルヒレスリングシリーズなど)と、現在のコンテンツの合成が行われ、人気を呼びつつある。私が本気で多くの再生数を狙うなら、古ぼけたアニメを引っ張り出してきてホモビデオ男優と合成でもするだろう。視聴者に無理やりにでもネタの吟味をさせてやればいい。

もしくは、最新のコンテンツ同士の融合。実際に、恋ダンスをホモビデオ男優に踊らせた動画が何十万再生もされている。「世も末だ」とつくづく思う。いったい誰が、ホモビデオ男優がネットの人気コンテンツになると想像し得ただろうか?

 

 クソ動画を作るのにも頭を使わなければならない時代である。しかし、クソ動画をウーザーが作れるようになるには、かなりの人数の天才達が頭を使わなければ成し遂げられなかったことでもある。パソコンを1から組み立てるより、クソ動画を作る方がとても楽なのは言うまでもない。天才達に感謝して、明日もクソ動画を生産しよう。