きんこんぶろぐ

大学院生の私が日々思うことを綴っていくブログ

蛙化現象とアイスクリームシンドローム

9/10 晴れ

 書いた論文がレビューに回った。初稿はショートペーパーとして昨年の10月に書き終えていたのだが、追加で実験や分析をしているうちに、立派なフルペーパーが出来上がった。結果として、初めての論文として胸を張れる出来栄えになったので満足している。来るべきリバイスも頑張っていきたい。

 

 皆さんは「蛙化現象」という言葉をご存じだろうか。蛙化現象とは、異性が自分を恋愛対象として見ていることを知ったときに、相手に興味を失ったり、気持ち悪く感じてしまう現象を指す言葉である。私の嫌いな言葉ベスト10に入る言葉だ。

 余談だが、1位はダントツで「もっと怒るべき」だ。この言葉を見るたびに「手前に感情を決められる筋合いはないわ、ヴォゲが」と内心思っている。扇動的な連中がよく使う言葉であることも、嫌われポイントが高い。

 

 私はこの蛙化現象というものにトラウマを抱いている。4年前のことだろうか。当時好意を抱いていた女性を食事にさそったところ、「私、男の人と二人きりで食事するの無理だから」と断られたことがあった。

 話が合う人だったのだが、そのことをきっかけに、会話がギクシャクするようになってしまった。蛙化現象という言葉を知ったのも、ちょうどこの時期だった。「好意を下手に伝えたから、関係が修復不可能になってしまったに違いない」と思い込んで、メソメソ悩んだものだ。

 しかしその後、その女性が宅飲みで同級生と熱烈なディープキスをしたという話を聞いて、「サシで飯は無理なのに、ディープキスはいいのかよ!」と私は荒れに荒れた。今では「まあ、そんなこともあるよね」と思うが、じくじく痛む記憶の一つだ。

 

 それから、女性へのアタックに信じられないほど奥手になってしまった。相手との相性を確かめるのに1年間。相手の好意を確かめるのに数年間、という有様だ。このせいで、産まれてこの方マトモな恋愛にありつけたことがない。すべて、自分の自業自得なのだが。

 なんというか、相手の外堀を埋めていたはずが、埋めすぎて気が付けば塀が完成し、余計に攻めづらくなってしまうのだ。そして、現状に満足してしまって「快適だし、もうここに住もうか」と塀の脇に家を構えて安住してしまう。現状が変わることを極端に恐れてしまっている。

 

 スキマスイッチの「アイスクリームシンドローム」という歌がある。これは本当に歌詞が良い曲で、蛙化現象という概念を恐れる私を「このままではいけない」という気にさせてくれた。ここに一部歌詞を引用する。

 

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もう何年演じているんだろう 親友としてのキャスティング
距離感はいいんだが でも本音を言えばツライや

相談しやすいっていうけど いつも君の恋愛トーク
微妙な心の中 バレないようにして

この目の奥に映っている笑顔を 僕だけのモノにしたいんだ
どうにか焼き付けられないかな

そっとファインダーを覗いたら
想像よりずっとずっと遠くに君がいる気がした
いつかは誰かと消えていってしまう
見上げれば青い空真っ二つに割ってくジェット機

遥か空へ 夏が飛んでいく
季節がもう 過ぎていく

 

 もう、全部の歌詞が良い。特に好きなのは下のフレーズだ。

 

友情って名前のシンドローム 出口のない永久迷路
動くのも怖いから 踏み出せないでいる

食べようとしていたはずのアイスクリーム ベタベタに溶けていたんだ
運命って待ってくれないんだなぁ

 

 私はもの見事にアイスクリームシンドロームに罹患してしまった。アイスクリームシンドロームの行きつく先は「孤独」であり、それは死に至る病である。

 アイスクリームシンドロームの特効薬は知っている。99%の関係を深める努力と、1%の現状を壊す勇気だ。理解はしているのだが、心と体が言うことを聞いてくれない。それゆえ、99%から最後の1%を超えられずにいる。この1%の跳躍が、できないのだ。

 

 蛙化現象とアイスクリームシンドローム。この二つが合わさって、史上最大の敵となって襲い掛かってくる。最近は恋愛について悩みすぎて、深夜2時まで眠れないのが日常的になってきた。

 解決策を探すついでに、最近気になっている「『非モテ』からはじめる男性学」という本でも買って読もうと思う。実は、店員さんにタイトルを見られるのが恥ずかしくて、なかなか買えずにいる。私、もしかして勇気なさすぎ?

 

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